私は公式に Emacs から引退しました
長年 Emacs コミュニティに貢献してきた著者が、正式に Emacs の使用と開発から引退を表明した記事です。著者は emacs-aio などの重要な Emacs プロジェクトを開発・メンテナンスしてきましたが、開発環境全体の哲学的な転換に伴い、この決断に至りました。
長年 Emacs コミュニティに貢献してきた著者が、正式に Emacs の使用と開発から引退を表明した記事です。著者は emacs-aio などの重要な Emacs プロジェクトを開発・メンテナンスしてきましたが、開発環境全体の哲学的な転換に伴い、この決断に至りました。
従来、著者は Openbox、Tridactyl、Xorg、xterm などの軽量で高度なカスタマイズが可能なツールを組み合わせた「パワーユーザー向け」の環境を構築していました。しかし今回、Linux での開発環境を KDE Plasma(Wayland 対応)とミニマルに設定したブラウザへと移行することで、高度な機能の保有よりも、継続的なメンテナンスの負担軽減と運用上の「摩擦」の削減を優先するという判断に至りました。
これは単なるエディタ選択の変更ではなく、「パワーユーザーになること自体のコスト」に対する根本的な再評価を示唆しています。Emacs コミュニティでは長年、Vim への乗り換えか Evil(Emacs 内の Vim 実装)の採用かという議論がありましたが、著者の引退は、そうした二者択一を超えて、基本的な編集作業の効率性と運用コストのバランス、さらには開発ツール選択における「複雑性の代償」についてコミュニティに問い直しを促しています。
Emacs コミュニティにとって著名な貢献者の引退として受け止められ、emacs-aio などのプロジェクト喪失への惜しみの声がある一方で、Evil(Emacs 内の Vim 実装)への移行がより妥当だったのではないかという疑問や、Vim との比較では明確な優劣が存在しないというモーダル編集本質的な議論へと展開している。
「多年にわたり Emacs をフルタイムで使用していた者として、その後 Vim や Vim モードを備えた他のエディタにも同じく多年使用してきました。正直に申し上げるなら、両者の間に特に明確な勝者は見当たりません。モーダル編集は多くの点で異なる手法ですが、確かに何か事柄をより簡単にしてくれるものもあります。しかし、リアルタイムでのコード編集と執筆という全体的なプロセスについて言えば、私個人としては……」— @jb1991